どうやら、鎌ヶ谷大仏駅の近くに、美味しいうどん屋さんがあるらしいという情報を聞きつけたので、早速、新京成に乗って鎌ヶ谷大仏駅まででかけてみた。

鎌ヶ谷駅前。

鎌ヶ谷駅前はのどかな雰囲気。

鎌ヶ谷大仏駅前ののどかな光景を眺めながら、住宅街へ続く道を歩くこと数分。Googleマップを眺めながら、「…この辺なんだけどなぁ」と思いながら周りを見回してみたら、そこにうどん屋さんの「お多福」があった。派手さはなく、ともすれば民家のような雰囲気すらある。

「お多福」の外観。

「お多福」の入り口。

入り口を入ると、カウンターが何席かあったのでカウンターに案内されるかと思いきや、奥のお座敷に案内してもらった。後でなんとなくわかったのだが、カウンターは近所の常連さんが座る席ということのようだ。奥の座敷は「昔ながらの…」という形容詞が似合うような、一昔前の飲食店の中にはこういう席を用意してるお店がいくつもあったなぁと。

座敷に通してもらった

というわけで、ほうじ茶を飲みながらメニューを眺めてみた。1ページ目にはダシや麺にこだわってる旨のおしらせ。毛筆で書かれているとなんだか趣深い。

メニュー1ページ目。

うどんは暖かいうどんと、つめたいうどん、それぞれいくつか用意されていて楽しい。ただ、福うどんを始めとしてどういううどんなのか分からないうどん屋もちらほら。

うどんメニュー。

そして、今月のおすすめメニュー。メニュー自体には季節感はないけれど、寒い時のかき揚げカレーうどんは美味しそう。竹の子うどんを頼もうと思ったら、隣の机のお客さんが同じく竹の子うどんをオーダーしようとして、店員さんから4月にならないと竹の子うどんは出せない旨を説明されてるのが聞こえてきた。うーむ。

おすすめメニュー

グランドメニューの中で、これはなんだろうと思った「ヤサカうどん」がおすすめメニューにも掲載されていたので、(よくわからないけれど)ヤサカうどんをお願いしてみた。あと、おむすびも追加。おにぎりは、具を選べるようだったので、ちりめん山椒を選んでみた。

10分か15分くらいは待っただろうか。近くの席に座っているお客さんのうどんが一通りはこばれていって、やっと私のうどんが届けられた。

名前からは、どんなうどんか想像てきなかった、ヤサカうどんは、やさいたっぷりのあんかけうどんだった。茹でて暖めたうどんの上にあんかけがかかっているので、かけうどんのようにつゆにうどんが浸っている訳ではない。あんかけにホタテが入っているが、豚肉や鶏肉が入ってたりする訳ではないので、あっさりしている。そして、たっぷりのしょうがが添えられていて、あんかけとの相性はなかなかいい。あんかけの色を見る限りでは、かけうどんに使われる、かけだしは関東風の濃口醤油を使ったつゆではないのかもしれない。

ヤサカうどん。

ヤサカうどんは具だくさん。

うどんの麺はコシが強いタイプではなかった。提供時間を考えると、オーダー毎に茹でているのかもしれない。関東でうどんを食べると、コシを意識するあまり、茹で足りない、固いうどんに出くわすことがあるが、それとは対照的で優しいうどんで、丁寧に作られている印象を受けた。

そして、おにぎりは家庭的で、多少、柔らかい炊き上がりのご飯を握った、子供の頃、自宅で食べたことがあるような家庭的なおにぎりだった。

おにぎり。

近所にあったら、たびたびランチに来たくなるようなお店。どこか家庭的な雰囲気も残しつつ、ダシやうどんにはこだわっていてきちんと作っているんだろうなという印象だった。常連さんらしきお客さんが何人か来ていたのも肯けるような気がする。