千葉県の八千代市と船橋市の市境あたり、ちょうど陸上自衛隊の習志野駐屯地付近に、何やら風変わりな回転すしのお店があるという噂を聞きつけ、行ってみることにした。
船橋から、成田街道(国道296号線)を八千代方面に走り、習志野駐屯地を越えてしばらく行ったところの右側にお店があった。
お店の名前は「回転寿司 伊太利亜’n」。イタリアンと読むらしい。というわけで、ある意味では余りにもストレートなネーミングなのかもしれないが、おそらくは簡単には相容れないであろう、回転寿司とイタリア料理が近い位置に置かれているお店ということだろうか。
お店の外側に「Sushi」「Pasta」「Pizza」が普通に並べられている…。
いざお店に入ってみると、中の様子はよく見かける回転寿司のお店。入り口から見えるところに、ピザを焼く釜のようなものがあったような気がするが…店内でピザを焼いちゃうくらいに、イタリア料理サイドに気合いを入れてるんだろうか。帰りに確認しよう。
ボックス席に案内してもらったら、近ごろの回転寿司の標準装備の一つである、タッチパネル式のオーダー端末が据え付けてあった。ここまでは、オーソドックスな回転寿司屋さんだと言えるだろう。
そして、オーダー端末を使ってマグロの中トロを頼んでみた。予想外にもデカいネタの中トロが出てきた。ともすれば、チェーン系回転寿司よりも気合いの入った中トロなんじゃないか…と。
そして、なぜだか富山県方面へのこだわりがあるようで、ホタルイカをはじめとして富山県で穫れた珍しいネタが並んでいた。
魚の竜田揚げなどのつまみメニューもあって、飲もうと思えば飲めちゃうあたりも、回転寿司屋らしいところ。
…で。イタリアンである。オーダー端末を操作して、メニューをめくっていくと、出てきたのがこの画面。おつまみメニューを表示するが如く、ピザが表示されてる…。
なにげなく卓上に置かれているメニューでは、マルゲリータがおすすめされている。
まぁまぁややこしいのだが、富山にこだわりのある回転寿司矢さんが、ピザを作るとどうしても富山のことが気になってしまうのか、富山名産の白エビを使ったピザがメニューにあった。細かいことは気にしないコラボレーションといったところか。
ほどなくして登場したピザは焼きたての熱々で、白エビの香ばしさと、オリーブオイルと塩だけと思しきシンプルな味付け(すくなくともトマトソースは使われてなかった)ととても合う。ビールもよし、ワインもよし、たぶん、日本酒も合う。
お見せの軒先には、「Sushi」「Pasta」「Pizza」と書かれていて、寿司とピザは食べてみたので…ということでカルボナーラを頼んでみた。しつこいようだが、回転寿司のお店でイタリアン、しかもカルボナーラである。
パスタは冷凍パスタのような印象(…乾麺から茹でてたらごめんなさい)ではあったが、カルボナーラのソースも濃厚な感じ。近ごろは、回転寿司チェーンでも、ラーメンが食べられて、それが何気に美味しかったりするが、回転寿司屋さんのカルボナーラとしてはなかなかいい感じではないだろうか。
改めて、寿司メニューを物色してみると、回転寿司屋さんとしてオーソドックスなメニューもきちんと押さえられている。
…と思ったら、イタリアン方面の圧力なのか、ドリンクバーが設置されていて、普通にコーヒーも飲めるらしい。寿司屋でカプチーノ、エスプレッソか…。なるほど。
さらにメニューをめくると、今度は富山方面である。富山のご当地ラーメンといえば、富山ブラックと呼ばれる、黒いスープのラーメンなのだが、やはり、メニューのラーメンコーナーには富山ブラックがいた。
富山ブラックをうたったラーメンコーナーなので、当たり前だが、かなり黒いスープだ。多少は塩辛いような気もしたが、食べられないほどではない(当たり前だ)これまた、寿司屋の美味しいラーメン。
お腹いっぱいになって帰ろうとしたら、お店の入り口のところにあったのは、やはり、ピザ釜だった。回転寿司屋にピザ釜あり…。アバンギャルドな回転寿司屋さん、八千代にありだった。
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